拡大傾向にある混合介護

混合介護は介護保険の運用が本格化されてから大きな問題として取り上げられるようになってきました。介護保険適用のサポートと介護保険外のサポートを同時に受けたり、一体化したサービスとして利用したりすることができないというのが問題点です。例えば、夫が要介護、妻は要介護認定を受けていないというときに夫の生活支援として食事を準備してもらうときに、介護保険を使った場合には妻の食事は用意してもらえません。なぜなら、妻の食事の用意に関しては、介護保険外のサポートになってしまうから。この打開策として、連続的にサポートを受けられる用意をするケースもあり、夫のサポートが終わった後で、別の業者に依頼して妻の食事を用意してもらうという形をとる場合もあります。

他にも食事とトイレのサポートをしてもらっている介護サービスで、買い物のサポートをしてもらう事はできないなど、多様な制約があるのが現状です。一つの業者に保険適用の有無にこだわらずに依頼できた方が効率的なのは明らかでしょう。現状としては介護保険の適用を諦めるか、介護保険外のサポートを連続的に使用するしかありません。しかし、この問題が大きく取り上げられるようになり、混合介護の弾力化が進められている段階にあります。試験的に混合介護のうちで介護保険適用のサポートにだけ給付を行うという形で運用している地域もあり、これから拡大されていく可能性もあるでしょう。混合介護の動向について常に確認しておくのが大切です。